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日記

松田 彰の日記
松田彰映画サイト
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「カバティー二」
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    喫茶店で不意に流れてきた「カバティー二」。
    ギター曲の名曲であり、映画「ディア・ハンター」で青春期に刻み込まれた音色だった。
    いい曲だよね。本当に。

    音楽関係の仕事の6割くらいがクラッシク関係なんだけど、その実そっちの方にはまったく造詣がない。
    それでもなんとかやっていけているのは、上京するまでの実家での環境がまったく関係していないわけじゃないと最近気づいた。

    両親は、鼻歌すら歌わない人たちだったが、隣の家のおいちゃんは、郵便局に務めるかたわらクラッシクギターの先生をやっていた。
    おいちゃんは、夜になるとFMラジオのクラッシクの番組を毎夜かなりの音量で聞いていた。
    実家の二階の自分の部屋までダダもれのその音源を迷惑と思ったことは一度もないなぁと今になって思う。むしろ蛙の鳴き声と同じくらいに耳障りでない周波数として幼い頃から刷り込まれていたからなんじゃないかと解釈している。

    その頃からン十年経った今、ギタープレイヤーの撮影の時に「アランフェス協奏曲」とか聞くと、胸が締め付けられるような思いに駆られる。

    ああ、これ知ってる。次はこうなる。こういう音色。湧き上がる感情とともに気持ちが音を追っている。

    低い塀越しに、おいちゃんの家の開け放たれた窓から聞こえてくるラジオの音が、虫の声と一緒に思い出されて、たまらんなぁという気持ちで胸がいっぱいになる。
    そうか、これは「アランフェス協奏曲」というのか。あの音は「サンバースト」って曲だったのか。あの切ないメロディは「アルハンブラ宮殿の思い出」というタイトルなんだ、へぇ。そうなんだ。

    一度だけ、おいちゃんが教えているギターのレッスンを見学したことがある。
    たまたま同級生のしんちゃんが生徒だったからだ。
    いまでも目にやきついている。おいちゃんのピアノの伴奏にあわせて、どんな曲か忘れたけど曲芸のようにパラパラと弦を弾いている同級生の姿は驚愕だった。この歳でトレモロを生で観た時と同じくらいに、その格好良さに強烈な憧れを抱いた記憶がある。
    これが小学生の時。中学以来会ってないけど、あいつどんだけ格好いいやつになってるんだろうなと思った。

    構えて得られる感動より、こんな風に不意をついてグサリとくれる普遍的なものは多分まだたくさんあるんだろうけど、今日は新しい不意打ちを求めてさまようんじゃなくて、とりあえず手っ取り早く何年かぶりに映画「ディア・ハンター」を見た。いやぁいいね。たまらんね。







     
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